プライマリ・ケア重視の医療について

日本は自分の好みに応じて診療所や総合病院、大学病院などを選ぶことが可能なのが一般的ですが、海外の場合は医療機関ごとに役割分担がはっきり分かれています。

医療機関は一般的に3つの段階に分かれており、1次医療は診療所、2次医療は中小の総合病院、3次医療は大学病院などの大きな総合病院が担当します。

1次医療では風邪などのよくある病気について扱い、診療所では診ることができない場合は2次医療に依頼します。

2次医療でも対処できない場合は3次医療に依頼します。

このように健康問題や疾病の大きさによって受け皿となる医療機関が決まってきます。

風邪程度の病気でいきなり大学病院に行くことはできずに、まずは診療所に行くことになります。

診療所というのはやはり自分にとって信頼した医師がいるところに行きます。

最近言われているプライマリ・ケアというのは1次医療を非常に重視した医療制度となります。

1次医療では医療サービスの最初の入り口としてあらゆる心身の不調の相談に乗り、ここで治療できるようなものであれば治療を行い、治療ができないというのであれば専門的な治療ができる病院や専門医を紹介することになります。

治療をすることだけでなく、日常的な健康の相談をしたり、予防医療や介護、生活支援なども含めると、1次医療で医療ニーズの80%から90%に応えられます。

全体的な観点から見て診断を下すことが必要で、患者のあらゆるニーズに対して幅広く対応できないといけません。

プライマリ・ケアを重視した医療制度にすることによって、健康状態に応じて治療をすることが可能になりますので、患者の満足度が高まり費用対効果の改善につながっていることが証明されています。

プライマリ・ケアの考え方というのはヨーロッパを中心として発展してきましたが、アメリカでも徐々に取り入れつつあります。

世界保健機関でもプライマリ・ケアの重要性を唱えていることもあり、日本を含めた世界中でこの流れが広がっていくことでしょう。